[旧]猫かぶりなカップル

―奏side―

ピンポ~ン ピンポ~ン ピンポ~ン



あの音楽的インターホンがなり、俺は玄関に向かった。



そして、玄関ドアをあける。



「宅配で~す」



ダルそうな声を出した、作り笑顔の宅配便の従業員がいた。手には、少し小さめのダンボールを持っている。



そして、「お荷物で~す。代引きですのでヨロシクおねがいしま~す」と言って、サインと金を求めてくる。



俺は、言われた通りの金を払い、サインの変わりに印鑑を押した。



宅配便の従業員は「ありがとうございま~す」と言って、足早にどこかに消えた。



俺は頭に「?」を浮かべながら、そのダンボールのガムテープをはがした。



人によこすんだったら代引きにすんなよ。



と、少しキレながら。



そして、開け終わった時に見たのは、いわゆる大人のおもちゃ・・・。



しかも、一つではなく、色々なオモチャが入ってる。



一緒にダンボールをあけた久留巳も見てる・・・。



久留巳は軽蔑の眼差しで「へぇ、奏、こんなの使うんだ」とか言ってる。



いや、違うぞ!俺、こんなの買った覚えはねぇ。



俺は、差出人の名前を見てみた。



『神城 神奈』。



ダンボールには、ハッキリそう書いてあった。



神奈、マジ消えろ・・・。