それから5日経った。



神奈ちゃんは帰ったけど、あたし達はまだシてない。



だって・・・。なんか、そういう雰囲気になれないんだもん。



そんなあたし達は「yuzuちゃんにどうしても会いたい」というワガママで、今日、奏のお姉さまの家に行く事になった。

------------------

奏のお姉さま――柚子さんの家の前に来た。



柚子さんのお家はすっごい大きくて、庶民のあたしが考えていた家とは、似ても似つかなかった。



奏が、少し大きめのインターホンを押した。



<は~い>



という声が聞こえて、インターホンについていたモニターに、あのyuzuちゃんの顔が映った。



<あ、奏と、奏の彼女さん~?わぁ~、上がって上がって!>



柚子さんはそう言って、通信を切った。



あたしは、ドッキドキの心臓を抑えて、玄関に上がった。



「お・・・おじゃましまぁす・・・」



あたしはそう言って玄関で靴を脱いだ。



「キャ~!奏の彼女ぉ!!」



そういう甲高い声が聞こえて、その声の元を見ると、目の前には、テレビより少し違ったyuzuさんが!



「可愛い・・・」



つい、思った事を口に出してしまった。



「可愛いコに『可愛い』って言われたぁ!嬉しーっ」



柚子さんは、キャーキャー言っている。