「ただいまー!!!」



という、大声が聞こえた。



ギョッとして玄関を見ると、神奈が帰ってきた時だった。



「おかえり・・・。部活は?」



ゲッソリとした声で言う俺。



俺、はっきり言って神奈が苦手。



一応妹なんだけど、結構変人なんだよ。



「部活はねー、ピーチ姫が家に来るって聞いたから途中で早退したー」



そう言ってリビングに突進してくる妹、神奈。



「ピーチ姫?」

「百華のあだ名だよ」



ももは英語でピーチだから・・・。



って、漢字違うから!



「真湖斗マジカッコイイ!!!」



そう言って騒ぐ神奈の、少し茶色がかった長い髪を切ってしまいたい・・・。



「真湖斗とか誰だし」



そのとき、超シスコンの兄貴が自分の部屋から出てきた。



「小説の中の人~!あたし、マジ恋しちゃった!!」



神奈・・・。ケータイ没収されて、パソコンも没収されるぞ・・・。



「・・・こんな変な兄弟だけど・・・俺だけまともだから」



楓が百華に説得。



って、俺は!?