「あの・・・。奏とどういう関係か知りませんけど、奏は渡しませんから!」



よし、言ってやった!



「あ、ごめ~ん。あたし、奏の妹ね。あたし、奏と付き合うなら死んだ方がマシ」

「うっせぇ」

「ってかさ、真湖斗の方がカッコよくない!?」



奏の妹・・・。



「あっ、あの・・・!すみませんでした・・・」

「あはははは!いいの~」



ってかさ・・・。このコ、年下だよね・・・?なぜタメグチ・・・?



「あたし、神奈!よろしく~」

「あ、はい、あたし、久留巳です・・・」



あたしが弱腰だ・・・。



何かこのコ・・・神奈ちゃんだっけ?、恐いんだもん。



「神奈ちゃん、真湖斗って人が好きなの?」

「うん・・・。ケータイ小説の中の人なの・・・。ちょっとマジ恋しちゃって・・・」



え!?今、『ケータイ小説の中の人』って言った!?『マジ恋しちゃって』!?しかも、顔、赤くした!?



何このコ、大丈夫!?へ!?それって、架空の人物だよね・・・?



「あの・・・」

「あははー!ね、見る?」

「何を?」

「真湖斗」



神奈ちゃんはそう言うと、ケータイで何かを検索し始めた。



「ほら、これが真湖斗。読んでみ」



ケータイを差し出されて少し読んでみる。



ハッキリ言って、つまんない・・・。