―久留巳side―

あたしは今、すっごい幸せ。



5歳の娘、小夜(サヨ)に、2歳の息子、和砂(カズサ)。



奏はもう留学期間は終わり、日本で落ち着いてる。



離れてるときは寂しくて死ぬかと思ったけど、このコ達のおかげでなんとか死なずにいられた。



ラブラブ度合いは相変わらず。



ラブラブなのか何なのかってトコ。



一応普通にキスはする。



・・・って事はラブラブの類か。



「カズくん可愛い・・・。カズくんと結婚したい・・・」

「できるといいね」

「は? ママってバカ? 兄弟とじゃ結婚できないんだよ」



小夜の言葉はたまにイラッとくる。



それでも可愛いとか思っちゃうあたしは親バカ。



「ほら、幼稚園バス来るよ! 準備して」

「はぁ~い」



奏が留学先から買ってきた子供服を着た小夜は嬉しそうにへへっと笑った。



「この服着てるの小夜だけなの。他の子はみんな同じような服着てるのに、小夜だけ違うの! 超嬉しい。みんなもバカだよね、あんなフリフリ着ちゃってさ」



このコ、性格大丈夫・・・?



「外では愛想よく生きるんだよ。もうちょっと性格をよく外では過ごしなさい」



あぁ、このコも猫かぶりになっちゃうんだな・・・。



あたしってダメな親。



でも、みんなに嫌われちゃうよりはいくらかマシだ。