「大丈夫か? 何か食う?」

「気持ち悪いからいい・・・」

「何か食わねぇと死ぬぞ?」

「さりげなく惨いこと言うね・・・」



本当に具合が悪い。



でも、明日はいくら気持ち悪くても学校行こうかな・・・。



「無理すんなよ?」

「大丈夫。悪いんだけど、水もらってもいい?」

「持ってくる」

「ごめんね・・・」



風邪の割にはセキは出ない。



まぁいいんだけどね。



「はい、水」



しばらくして戻ってきた奏から水を受け取り、上半身を起こして水を飲んだ。



「気持ち悪っ・・・」

「本当に大丈夫か? 病院行ったらど・・・」

「いい。大丈夫」



あたし、病院嫌い。



それにあの消毒の臭いをかいだらますます気持ち悪くなっちゃう。



そんなの嫌。



病院で吐くなんて真っ平だ。



「じゃあ、帰るけどマジで無理すんなよ?」

「うん、明日は学校行くね・・・」

「あ、キス」



奏にキスをされた。



風邪が移っちゃうよ・・・。