ピンポーン



しばらくして鳴ったインターホン。



カメラから誰が来たのか確認した久留巳は「羽亜だ」とか言って、玄関に行った。



「おじゃましま~す」



しばらくしてその声が聞こえた。



と思ったら久留巳と、久留巳にそっくりな中学生くらいのやつがリビングに入った。



俺を見て硬直。



「誰・・・?」

「あたしの彼氏」

「へぇ・・・」



意外そうにつぶやいた久留巳の妹は、デカい荷物を降ろした。



「今日、兄は?」

「あ、兄貴の事忘れてた。いいよ、あんなキモい奴呼ばなくても」

「ひどっ・・・。まぁ、兄だもんね」



結構ひどい会話を繰り広げているこの姉妹。



久留巳には、兄もいたのか。



っていうか俺、ここにいて言い訳?



「俺、帰りますね」

「帰んなくてもいいじゃん」

「帰んなくてもいいんじゃない?」

「帰んなくていいのに」



久留巳と久留巳母と久留巳妹に一斉に言われたから帰らないことにした。



でも、結構いづらい・・・。