「ケーキ食べるよぉぉ!」



無駄にテンションの高いこのおばさんは、あたしのママ。



ママは痩せてるくせに食いしん坊。



「今年のケーキ、何?」

「チョコミント~」



チョコミント!?



チョコミントケーキなんて、食べたことないや。



「ケーキ屋さんで偶然見つけたの。限定品なんだって」

「へ~え」



ケーキを兄弟2人と、楓の彼女であたしの親友、ピーチ姫(本名、砂川 百華)で食べる。



最近は、神城家にピーチ姫がよく混ざる。



なんでもピーチ姫は、親が仕事でなかなか帰ってこなくて、両親に「彼氏できたんだったら、その彼氏のお家にちゃっかりお世話になっちゃいなさい」と言われているそうだ。



半同棲状態だし。



それからあたしは、自室にこもり、ケータイ小説サイトへアクセス。



いつもパソコンでこのサイトにいってるんだけど、最近シスコン兄貴・柊にパソコンを没収された(柊は真湖斗が気に入らないみたい)。



だからあたしは仕方なくケータイでつなぐ。



でも、ケータイ小説って読むとパケ代がハンパないんだよね。



だけどあたしは真湖斗に会いたいが一心でサイトにつなぐ。



こんなあたしは、恋なんか出来ないと思う。



それは、いつも思うこと。



だけど、そんなあたしにも転機が訪れた。