梓織梨の言った『好き』は、消え入りそうな小さい声だったけど、俺の心にはきちんと響いた。



「えらい。ご褒美」



梓織梨にキスした。可愛いから。



「ちょっ、やめてよ・・・」



顔を赤くしながら全力で拒否る梓織梨が可愛く見えるのは、やっぱり俺が梓織梨を好きだから?



「やっぱヤらせて?」

「バカ。もうあんな痛いの嫌」

「今回は痛くないかもよ?」

「いや! 恥ずかしい! 次の日もおなか痛くなる! 絶対ヤダ!」



そこまで拒否らなくても・・・。



若干傷つくんですけど。



「ヤらせて?」

「可愛い顔で言っても嫌! それに、今日下着適当だし・・・」



クリスマスって、普通下着適当にしないだろ・・・。



そういう事があるとかって思わねぇの?



「じゃあ、痛くしないから。ヤんない?」

「いーや!」



だめか・・・。



でもま、梓織梨がOKしてくれる日まで待つし?



俺我慢強いから。



「ケーキ食べる?」

「あ~んして?」

「・・・あ~ん」



やっぱ我慢なんて出来ねぇ!