「いらっしゃいませ。彼女さんへプレゼントですか?」

「ペアを・・・」



店員にいざ言ってみると結構こっ恥ずかしい。



「それなら、こちらからお選びいただけますよ?」



店員に見せられた数々のペアリングを見て悩む・・・。



梓織梨はどんなのが好きなのか。



「彼女さんはどんな方ですか? 見た目や性格を教えていただければ、オススメなのを選びますけど・・・」



見かねた店員がそう言ってくれたので、俺は梓織梨の性格と見た目を言った。



「性格は、普段は強気で、たまにデレ。・・・ツンデレです」

「可愛いですね」

「ははっ・・・。見た目は、肩よりちょっと眺めの明るい茶色の髪で、身長は163cmくらいです。可愛い系よりも美人系・・・かな」



何か彼女バカっぽいな、俺・・・。



彼女愛してます。ベタ惚れです。みたいな・・・。



まぁ実際そうだけど。



「それでしたら、こちらはいかがです?」



店員に見せられたピンクのダイヤがひとつついたシンプルな指輪。



梓織梨好きそうかも・・・。



「男用のはどんなのですか?」

「男性用のはこちら」



おぉ・・・。



これはねぇよ・・・。



ダセェな。



「こっちの指輪だけでも買えますか?」

「えぇ。多少ダイヤが大きくなりますけど、ペアのとほぼ変わらないものがあります」

「見せてください」