「ダメ?」

「ダメじゃない」



久留巳は、何か隠してる気がする。



風呂でじっくり聞いてやろう。



「恥ずかしいからこっち見ないでね?」



なら、どうして一緒に入るなんて言ったんだよ・・・。



「何があった?」

「・・・」

「言いたくなかったらいいけど・・・。言ってみ?」

「怒らない?」

「怒らない」



それから、久留巳の話しを聞いた。



「あたし、今日告られた」

「うん」

「それで・・・キスされて・・・。突然だったから口開けてて・・・」



まさか・・・。



「舌、入れられた・・・」



・・・マジ?



「そいつ、誰?」

「三年生の・・・。野球部副部長・・・」



副部長、死刑決定だな。



「久留巳、あがるぞ」

「・・・怒った?」

「怒ったっつーか、妬いた」



つか妬くどころじゃない。



殺す。



あいつ殺す。