・凛side・
あたしが
居る場所。

そこは
暗い闇だった。

ベッドの上に
寝ているあたし。

目の前は
真っ暗。暗闇。

何処を見ても暗闇。

いやだ。いやだ。いやだ。

暗闇が迫ってくる。

怖い。怖い。怖い。

あの時間がやって来る。

あたしの頭は
この暗闇によって
パニックになっていた。

だって
この暗闇は
あの時と一緒。

あの人に閉じ込められていた
あの部屋と一緒。

いやだ。いやだ。



   ─…助…け…て──…。

そう思っていた時
扉が開いた。

助け何かじゃない。

むしろその逆。

あたしを
苦しめる人…。

来るのは
決まってあの人だった。

大好きだった
お父さんだった。

でも
あの日は違った。

来たのは
血を浴びた男の人だった。