「え!?」 慌てて、リュックを探す。 「!‥うそっある!」 「ほらねっ♪」 電話ごしにでも、その人が微笑んでいるのがわかる。 「‥じゃあやっぱり、この携帯は‥」 耳から携帯を離して確認する。 「そう!おれのってこと!」 突然、クリアな声が聞こえてきて 目の前に影ができる。 反射的に顔をあげると、 「あぁ!さっきの‥」 大声をあげたわたしの唇に、 人差し指をのせて しーっと笑う、その人。 「静かにして!また追いかけられちゃうからさっ」 さっきの キラキラの彼だった―。