振り向くより先に、陸が口を開いた。 「佑斗さん!!」 その声に、他のメンバーの男の子たちも、一斉にこちらを見る。 「佑斗さん、こんばんは!!」 陸を始め、みんなが頭を下げた。 そうだよ。 そうだったよね。 佑斗はこんな暴走族の人たちさえも、頭を下げるような存在の人。 こんな勝手な事をして、どれだけ怒っているだろう。 でも今は、佑斗の事より、陸の事ばかりが気になっていた。