ミーナの初恋

 

 とはいえ特に何かを話す間もなく、杉田君は自分が降りる駅に到着すると、

「じゃあ僕、本屋に寄るんで、ここで!」

と、相変わらず爽やかに手を挙げて、地下鉄を降りて行った。


本当に不思議なくらい、不自然なくらい爽やかなのが、少し気に掛かるけれど。


それはきっと、考えすぎね?




 再び一人になった私は、

「本屋さんか……」

と、小さく呟いた。


何となく、だけれど、私も家の近くの小さな本屋さんに立ち寄ってみる事にした。