私は勇気を振り絞り、タムラ君に近付くと、 「こんにちは」 私の方から小さく 挨拶をしました。 ドキドキドキドキ―― するとタムラ君の顔は、あの日と同様に、また真っ赤に変わって行き、 「こ、こんにちはっ、ミナさん!今日はありがとうございますっ」 頭を掻きながら、恥ずかしそうに挨拶を返してくれたのでした。 あぁ、よかった! やっぱり“タムラ君”だ!