実のところ、キッカケ作りというのは、僕の一番の苦手分野なのだった。


そうだな……


「今日のゲスト講師は【会員No.10】タムラシンジ氏にしよう。」


悔しいけれど例のイケメン会員の一人で、彼女が出来たばかりのタムラ氏の話を聞くのも、我々の未来の為には役に立つと考える僕。


「シンジ?そういえば彼女できたらしいけど、全く話を聞いてないな。ソレ、面白いかも。」


おっ!乗っかってくれるとは。



「でも、シンジは知ってるのか?」


「イヤ。でも断らせはしないさ。フフフ……」


「直哉……」


そうと決まれば、僕自らシンジに頼みに行かなくては。


ヨシ!