「素敵でしょう？マツオカさんて言うのよ。残念ながら彼女いるけどね〜」

エナちゃんが、うふふと笑う。

「あんな素敵な人の彼女だなんて……。きっと素敵な大人の女性なんだろうねぇ」

私には、溜息しか出ませんでした。

そんな私を見て、エナちゃんは

「あら、タムラ君だって素敵じゃない」

と言ってくれるけれど、それは私も充分に分かっていて、

「タムラ君は本当に素敵よ。でもね、“私”がタムラ君の素敵な恋人なのか？って言うと、絶対に違うんだもの……」

未だに自信が持てない私。