僕は彼女を、ドキドキさせる事が出来なかった。 じゃあ一体、僕はどうすれば彼女をドキドキさせられたんだろう? そして彼女が欲しかったのは、どんなドキドキなんだろう? 意外性なんだろうか? 危なっかしさなんだろうか? それとも…… 僕が彼女からの連絡を待っているのは、未練というよりも 僕に足りなかったその“何か”を、確かめたいからかもしれなかった。