私とシンジ君との出会いは、本当に突然でした。


「あ、あの、すみませんっ!」

お友達を待たせて、私のところに慌ただしく駆け寄って来た男の子。

「――私、ですか?」

驚き、キョトンとしている私に

「僕、タムラって言います。芦野高の2年で……」

名前を名乗り、

「あの、突然スミマセン。僕、あなたの事、ずっと憧れてて。それで友達になって欲しくて……」

本当に突然の、こんな申し出。




それは冬のある日の事


いつも通りの帰り道


お友達のエナちゃんと、地下鉄のホームで


次の電車を待っていた時の事でした。