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始業式から数日が過ぎた。

桜の花びらは、相変わらず呑気に教室の窓を横切っている。

始めはぎこちなかったクラスの雰囲気も、今ではすっかり打ち解けていた。

あちこちで笑い声の上がる放課後の教室。
その一部で、小さなくだらない争いが勃発していた。


「だからぁ、俺は絶対沢尻エリカ派なのっ!」
「堀北真希だろ?ぜってー堀北!」

目の前で言い争うタケと誠二。
僕は頬杖をついて呆れた視線を送る。


誠二は二年になって知り合った奴だ。妙にタケとキャラが被る。

つまり、五月蝿い奴が二人に増えたということ。