「え…」
「2日間だけでいいから。その間に…気持ちの整理、つけるから」
気付けば新幹線はトンネルにはいり、窓には秋桜の表情が映った。
真剣な、彼女の表情。
いつか見た明日可の顔に少しにている気がした。
多分、気のせいだけど。
トンネルを抜け光が差し込むと、景色は一気に緑に包まれた。
その光を存分に浴びながら、僕は答える。
「…いいよ」
…緑の隙間から見える青い海は、キラキラと夏の終わりを反射していた。
…「…ここ」
新幹線を降り、鈍行に乗り換えて、更にバスを乗り継いで着いた小さな村。
車どころか、人っ子一人会わなかった。
広い庭に大きな門。
縁側には日除けが立てかけてあり、まとわりつく様に朝顔が咲き乱れている。
田舎によくある開放的で、どこか心が落ち着く様な雰囲気の家。
「…ここって…」
秋桜の顔を横目で見ながら尋ねる。
まっすぐ前を見ながら、彼女は答えた。
「…おばあちゃん家なの、ここ」



