……………
家についた。
無意識にポストを開ける。
そんな僕の背に声が響いた。
「来てないよ、手紙」
振り向くと、玄関から出ようとする姉貴がいた。
物音で僕の帰りに気付いたのだろう。
「…そ」
開けたポストを閉めて、パジャマ姿の姉の隣を通り過ぎた。
階段を上がる背中に、姉貴が鍵を閉める音を聞いた。
…部屋に入り、電気をつけないままベッドに倒れ込んだ。
机の上に見える、手紙。
…二年前から増えない、明日可からの手紙。
何度も連絡をとろうとした。
手紙だって何通も書いた。
それでも、返事はなかった。
理由はわからない。
カズはミキに聞けばいいと言ったが、僕はどうしてもそれができなかった。
真実を知るのが、怖かったんだ。
…寝返りをうち、目をつむる。
無意識に僕は、口を開いた。



