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「ふーん…それはまた奇抜な出会いで」
ジョッキを軽く傾けながら、カズが言った。
「でも修平の話からして、その子に死ぬ気はないと思うよ」
「まぁ…俺も、そう思うけど」
僕も目の前のジョッキを飲み干して、そう言った。
…あの強烈な出会いから2日後、僕は久々にカズと飲みに来ていた。
会う度に大人っぽさを増すカズの言葉には、有無を言わせない力強さがある。
まぁ、昔からカズの言うことは大概正しいのだが。
「意味なんかない…か。なかなか痛いところをついてくるよね。毎日起きて、バイト行って飲みに行って…たまに講義出て?そんな繰り返しの生活、俺にだって意味があんのかわかんねぇよ」
はっと笑い、カズは煙草に火をつけた。
「カズ、煙草止めるんじゃなかったのかよ?」
ふーっと煙をはいて、カズは言う。
「あぁ、止めるつもりなんだけどさ。あいつ煙草嫌いだし…」
はっとした様に、カズの動きが止まる。
ばつが悪そうに吸いかけの煙草を灰皿に押し付けるカズ。
カズが何を気にしているのかは、よくわかっていた。



