…消えそうな声で、明日可が呟く。
「あたし…もう、薬効かなくて…」
「うん」
「もう…苦しくて、自分が嫌で…死んじゃた方が、楽、だって…」
「…うん」
「きっと…今から何度もあたし…し、死にたいって…」
しゃくりあげる明日可。
堅く目をつむり、腕に力を入れる。
「その時は…俺が、すくい上げるよ。」
力強く、呟く。
「…俺が、死から救いあげる」
…二度と死にたいなんて思わせないなんて、僕にはそんなこと言えなかった。
明日可は死なないなんて、そんなことももう言えなかった。
でも、僕は思ったんだ。
明日可は『今』生きてるじゃないか。
『今』の明日可はこんなに暖かく、泣くことだって叫ぶことだってできてるじゃないか。
先の見えない未来に苛立ちを抱き、今の苦しみから逃げて、そして僕等はここまで来た。
…それでもまだ、生きてるんだ。
こんなにも熱く、血は巡っているんだ。



