コスモス



母さんの笑顔。

僕の額に光る汗。

鮮やかに咲き誇る、美しい花達。




















「…だめだよ…」


…そう呟いたのは、明日可だった。

僕は、明日可の方を向く。

暗闇を目を見開いて見つめたまま、明日可はその場にしゃがみ込んだ。


「明日可!?」

僕もその場にしゃがみ込む。
明日可の顔を、のぞき込んだ。

焦点の合わない目で、明日可は呟く。

「…だめだよ…シュウが、死んじゃだめだ。だって…」

微かに、明日可の肩が震える。

「…だって、シュウには未来がある。シュウは…死なないんだよ?シュウは、だって…だって…」

明日可の目が、僕に向いた。

「…おばさん、悲しむよ。おじさんも、悲しむよ。全然…病気だって何も持ってないシュウが…そんな…いきなり……」

明日可の瞳が、光る。




「…だって…シュウは、生きてる…」