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僕の変化に最初に気付いたのは、母さんだった。
僕の服から、タバコの匂いがしたからだ。
「修平、あんたタバコ吸ってるの?」
朝ご飯の並ぶ食卓で、母さんは僕に聞く。
他の家族は、もう家を出ている時間だった。
「…どうでもいいじゃん」
僕は呟く。
「どうでもいいわけないでしょ。ちゃんと正直に言いなさい」
いつになく真剣な母さんの表情。
学校にも行かない。
タバコも吸う。
さすがにもう放ってはおけないのだろう。
そんな母さんが、今は正直鬱陶しかった。
「…うるせぇな」
「ちゃんと答えなさい!最近ずっと学校にも行かずにふらふらして!明日可ちゃんが大変なのはわかるけどね、あんたがそんな事でどうするの!?将来の事だって何も考えてないじゃない!」
…瞬間、頭の中で何かがはじけた。
自分を抑えられなくなった僕は、食器を片っ端から床に投げつける。
母さんが作った卵焼きや味噌汁が、床の上に無造作に散らばる。
それでも収まらず、僕は椅子を蹴り倒した。



