「あ…じゃ、俺いくわ」
とりあえず教室に向かわなくては。
まとまらない頭のまま、僕は言った。
「早く行かないと、ほんとに遅刻になっちゃうよ~」
ひひっと笑いながら、ミキが言った。
明日可も横で笑いながら手を振る。
僕もなんとか笑顔を作り、教室へと向かった。
…席につき、冷静になろうと努力する。
ミキは…ミキは、びっくりするほど普通だった。
普通というより、ほんとに前と何も変わらない。
僕の考えすぎか…?
ミキは、僕が思うほどに意識していないのか?
あのキスにも…そんなに強い意味はないのか?
そんなこと有り得ないと頭のどこかではわかっていたが、そう考えるのが僕にとっても都合がよかった。
何もなかったかのように、
以前のままの2人に。
…そんな事を考えていたが、放課後ミキがげた箱の所で待っているのを目にした僕は、そこまで甘くはないことを感じた。



