コスモス


そっと、明日可が包みを開けた。
中からそれを取り出す。


「…綺麗…」


それは、ネックレスとピアス。
明日可の好きな、花のモチーフ。

「でもあたし、ピアス開けてない…」

…そうなのだ。

イメージがあまりにも明日可にぴったりだったから、思わず衝動買いしてしまったそれ。
買った後に、その事実を思い出したのだ。

「あ~…だよな、うん。別に、ピアスはつけなくていいよ。ネックレスとセットだったってだけだし…」

相変わらず俯いたままの僕に、明日可は言った。


「…ピアス、つけたいな」


予想外の明日可の一言に、僕は思わず顔を上げた。
明日可はその綺麗な瞳で、じっとピアスを見つめる。


「…シュウに、あけてもらいたい」


…明日可の目が僕を見つめる。

一瞬驚いたが、僕も明日可を見つめ返した。

そしてゆっくりと、明日可を抱き寄せた。
明日可も素直にそれに従う。

誰かが言っていた。
ピアスあけると運命変わるんだよ。

僕と明日可の、運命。


「…あけてやるよ」


抱き合ったまま、僕は呟いた。
小さく、明日可が頷いたのがわかった。