罪悪感が、一気に僕を襲う。

どっちからしてきただとか、いきなりで避けきれなかっただとか、そんなものは言い訳にすぎない。

事実は1つ。


僕とミキは、キスをした。

明日可のいない、北海道の地で。



僕は何も考えたくなかった。

考えたくない。


…気を紛らわすために、僕はデジカメを開いた。

北海道で撮った写真を、一枚一枚確認する。

飛行機から見える空。

初めて見た北海道の大地。

湯気のたつ塩ラーメン。

スキー場の雪。


…その写真を見た瞬間、僕の動きは止まった。

眉間に、しわが寄るのがわかる。

僕は、さっきとは違う罪悪感に押しつぶされそうになった。


その写真。

不意打ちで撮ったその写真。

ミキの、横顔。

…頬を染める、ミキの横顔。



いくら鈍い僕でもわかる。


その顔は、恋をしている、顔だ。