「いいと思うよ。明日可、こういうの好きそう」
ミキにそう言われると、ますます自信がつく。
「…かな。うん、これにする。じゃ、買ってくるわ!」
「先、外出とくね」
ニコッと笑い、ミキは出口に向かう。
僕は店内をもう少し見て回った後、レジへと向かった。
…外はすっかり暗くなっていた。
時計を見ると、5時半を指している。
そろそろ集合時間だ。
辺りを見回しミキを探すと、店の横にある小さなベンチに、小さな体がちょこんと座っていた。
ふっと笑い、僕も隣に腰掛ける。
「あ、買った?」
「うん。悪ぃな、付き合わせて」
「ううん。ミキも行ってみたかったし」
足をぶらぶらさせながら、ミキは言った。
辺りはいつの間にかライトアップされている。
キラキラと、夜の街に輝く星の様に。
僕はデジカメを取り出し、シャッターを押した。
カシャッという音が、光の中に響く。
…それはまるで、シャッター音が合図であったかのように舞い始めた。
ゆっくりと、静かに空から降る。



