コスモス



……………

「あれ?修ちゃんどっかいくの?」

部屋でくつろいでいた誠二が声をかけてきた。
タケとカズもこっちを向く。

「ああ。喉乾いたし、ジュース買ってくる」

僕は手に持った財布を掲げて言った。

「先生に見つかんなよな~」

カズのありがたい忠告を背に、僕はこっそりとドアをあけた。




消灯後の廊下は暗く、自販機のある広間だけに電気がついていた。

コソコソと話し声が漏れている部屋もある。

今夜は修学旅行最後の夜だ。
眠れないのも仕方ないだろう。

それをわかっていてなのか、見張りの先生は1人もいなかった。

…先生達、飲み会でもしてんじゃねぇのか?

そんなことを思案しながら、とりあえず足音だけは潜めて廊下を歩く。





自販機からジュースが落ちる音に少しびびりながら、僕はベンチに腰掛けた。

でかい窓から見える外は、一面の雪景色。

ホテルの木々が、綺麗にライトアップされている。

僕は持ち歩いているデジカメを掲げ、シャッターを押した。


その時だった。




「こら」