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「シュウさ、最近ミキと話した?」
「へ?」

あまりにリアルな話題に、僕は持っていたシャーペンを思わず落としてしまった。

明日可がびっくりして僕を見つめる。

「…何?」
「いや、なんでも…え、で、ミキが?」
「いや、シュウ最近ミキと話したかなぁって」


明日可は11月の半ばから、学校を休んでいた。
発作さえ起きなければ本人はいたって元気なのだが、最近体力の落ちている明日可に、斉藤先生によるドクターストップがかかっているのだ。

例のごとく、僕は放課後ほぼ毎日明日可の家に通っているわけで。

今はちょうど2人で(僕の)宿題をしているところだった。


落としたシャーペンを拾いながら、僕は最近のミキを思い返してみた。

「…や、話してない気がする」

そういえば最近話していない。
明日可が学校に来てないと、ミキと会うこともあまりなかった。

「それが、どうかしたの?」

僕は明日可に尋ねた。