……………

…夢を見た。

目の前に明日可がいる。

笑顔なのに、その目は寂しそうだった。

明日可が何かを言う。

返事をしようとするが、声が出ない。

何かが喉の奥につかえているようで、僕は声が出せない。

明日可が言う。

僕は答えられない。


やがて、気付く。


明日可は、僕を呼んでいる。


その理由はなに?


明日可は、何を叫んでる?

僕に、何を叫んでいるんだ?


それは…


『シュウ…』










「…ゅう、修っ!」

タケの声で目が覚めた。

バッと飛び起きる。

はっきりしない頭で、周りを見渡した。


ざわついている教室。黒板には、『修学旅行班活動について』の文字。


そうだ。

今は学校だ。

そして、修学旅行についての話し合いの真っ最中だった。


…修学旅行。

いつの間にか季節は冬へと変わり、12月半ばにはビッグイベント、修学旅行が待っていた。