……………


幸せだった。


幸せだった。


コスモスが揺れる季節、僕等は本当に幸せだった。


まるで全ての幸せを凝縮させたかのような、穏やかで優しい日々が続いた。




…続いていると、思っていた。








やがて、コスモスは少しずつ枯れていき、秋は終わりを告げる。


枯れてしまったコスモスを見つめ、永遠なんてないんだとぼんやり考えた。


この時はまだ、『永遠』はその程度のものだったんだ。











…コスモスが揺れる季節、僕等は本当に幸せだった。





本当に







…幸せすぎた。