「…コスモスはね、凄い強いんだよ。強い風に吹かれても、絶対折れないで優雅に揺れてる…。それにね、一度咲くと、種を落として来年また咲くの。どんな荒れ地にでも、綺麗に咲くの」
澄んだ声で、明日可は呟く。
「…強いなぁ、コスモスは」
一瞬悲しそうな目をした明日可を、僕は見逃さなかった。
…明日可はきっと、コスモスと自分を重ねて見てる。
「明日可も強いよ。…俺なんかよりも、ずっと」
僕は明日可の目を見て言った。
明日可も僕の目を見る。
そして、小さく微笑んだ。
「ねぇ、シュウの修平って漢字には、どんな意味があるの?」
いきなり話題が変わった。
一瞬戸惑って、答える。
「さぁ…聞いたことねぇな」
そんなの考えたこともなかった。
そんな僕に、明日可は続けた。
「あたしはね、明日の可能性で明日可。未来に続く可能性を意味するの」
ゆっくりと、明日可は目を伏せる。



