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「文化祭かぁ~。そういえば、もうそういう時期だね」
僕の持ってきたプリントを見ながら、明日可は頷いた。
「俺すっかり忘れててさ!もう嬉しさ倍増だよ!一緒に色々回ろうなっ」
座った椅子をガタガタさせながら、僕はにやけ顔で言った。
「文化祭って…いつになるんだっけ?」
「ん?10月の…」
僕はそこではっと気付いた。
10月。
明日可はまだ病院なんじゃないのか?
一瞬戸惑った。
「10月か…。じゃあ大丈夫かな」
「え?」
ほっと笑顔を見せる明日可。
「退院、決まったんだ。9月の20日」
…退院。
「…まじで?」
「うん。激しい運動はしないって約束でね」
嬉しさが、体の内からこみ上げてくる。
今にも笑い出してしまいそうな気分だ。
「そっか…。そっか!やったな!!」
こんな嬉しい知らせはない。
文化祭よりも何よりも、僕にとって一番嬉しい知らせ。
明日可が退院する。
戻ってくるんだ。
目を合わせて、2人で微笑んだ。



