コスモス



……………

夏休みに入り、僕はほぼ毎日病院へ通った。

明日可は基本的元気だったし、面会謝絶になるような発作も起こらなかった。
ミキもしょっちゅう来ていたし、カズ達もよく来てくれていた。

明日可の病室が、僕たちの集合場所のようなものだ。

穏やかで、幸せな夏の日々が続いた。






「こらっ、修平君っ!」
「すんません~っ」

バタバタと廊下を走る。
いつもの様に、病室のドアを開けた。


「ほんとにいつも怒られてんだねぇ」
「ね、言ったでしょ?」

久しぶりの高い声。
クスクスと笑う明日可の横に、呆れ顔のミキがいた。

「ミキ、来てたんだ」
「おうよ!久しぶりだねぇ」

僕はミキの隣の椅子をガタッと引く。

「ミキが持ってきてくれたケーキあるから、シュウ食べていいよ」

明日可が冷蔵庫を指差して言った。

「まじで!?やったねぇ~!」「ありがたく食べなよ~?」

ミキが横からのぞき込んで言った。


その日僕たちは、日が暮れるまで話していた。







…「わざわざ送らなくてもいいのに」
「んなわけにはいかないっしょ。一応ミキも女の子だし?」
「一応って何よっ!」


僕とミキは、並んで明日可の病院から帰っていた。

日はすっかり落ちている。