コスモス



……………

今日はいよいよ水泳大会の日。

例によって、僕はいつもより早起きだった。
部屋のカーテンを思い切り開ける。

晴天!

…といいたいところだが、空はあまり機嫌がよくないようだ。
雨こそ降らないものの、薄い雲が青空を隠している。

晴れ男伝説もここまでか…。
軽く肩を落とし、準備に取りかかった。






…学校に着き、明日可の教室を覗く。

軽く視線を動かしたが、その薄茶色の頭はすぐに目についた。
窓際のいつもの席。ミキと何か談笑している。

久々に、制服姿を見た。

入り口に立っていると、ミキと目があった。
明日可に何か話しかけるミキ。
明日可が振り返る。
多分、僕がいることを伝えたんだ。

明日可は席を立ち、小走りで駆け寄ってきた。


「走っても大丈夫なの?」

側に来た明日可に聞く。

「これくらい平気だよ。…あんま天気よくないね」

僕の肩越しに廊下の窓を覗いて、明日可は不安気な声を出した。

「これくらいなら大丈夫だろ。気温は低くないし」

僕も、チラと外を見た。
相変わらずご機嫌斜めな空。

「そっか。じゃ、頑張んないとねっ!」

明日可は目の前で小さなガッツポーズを作った。
僕も真似をしてガッツポーズを作る。

「おう」

チャイムが鳴り、笑顔を残した僕等はそれぞれ教室へと戻った。