夢果は、反応しなかった。 近づくにつれて、スースーと言う寝息が、聞こえた。 「寝てんのかよ。」 「んっんうん。」 「夢果?」 「あっ、望夢。」 「気持ち良さそうだったね。」 「うん。望夢の席暖かそうで。座ってみたら、すごく暖かくて。つい、寝ちゃった。」 「そう。夢果、学校がね、髪染めるの許してくれた。」 「そう。よかったね。」 「ああ。夢果、今日は、本当にありがとう。」