「なぁ」
みなとの顔がいつもより近くて戸惑った。
でも緊張してるってバレたくなくて。
ちょっと顔を反対に向けて、「何?」とそっけなく聞いた。
自分の顔が赤くなっていくのが分かって恥ずかしくなった。
「俺の事好きじゃない?」
・・・え?!
な、なんで?
みなとはパニクってあたふたしたるかの手をガシッと掴んだ。
「なんでこっち見てくれないの?」
「ふふっ」
甘えた子犬みたいな目で真剣に見てくるみなとがかわいくて。
大好きだって思った。ずっと一緒にいたいって思った。
「~っ!何笑ってんだよ!」
顔を真っ赤にして怒るみなともかわいくて。
いとおしくてたまらなかった。
