そしてひーちゃんと2人になった時、
「あー!麻帆っ!」
「ん?どうしたの?」
「あそこで宝賀くんが女の子と話してるー!」
「え?……あっ、本当だ!」
「あれサッカー部の子だよぉ。あっ、宝賀くんが笑った!」
宝賀くんの行動によって、コロコロと表情を変えていくひーちゃん。
「ひーちゃん、行ってきていいよ」
「やだ!行かない!」
「もし、あの子が彼女候補だったらどうするの?」
「うっ……」
あ、今のひーちゃん、すごく可愛い。行きたいけど妬いちゃってるよ。
「ほーらっ、行きな♪」
「でも麻帆が……」
「あたしはお土産見てるし大丈夫。ひーちゃんは行かなきゃダメだよー」
そう言うと、申し訳なさそうにして
「じゃあ、ちょっとだけ行ってきてもいい?」
とモジモジしながら言ったひーちゃん。あたしが大きく頷くと、ありがとう!と笑顔を残して宝賀くんの元へ向かったひーちゃんだった。


