「春貴に勇気…もらった感じ!」
そして、あたしの脳裏にはあの人の笑顔が浮かんだ。
野球が大好きで野球を人一倍も一生懸命に頑張る…荒嶋くんの笑顔だ。
片想いで十分って思ってたけど、こんな春貴の姿を見たら…あたしもうずうずしてきた。
いつか、荒嶋くんに気持ちを伝えられたらいいなぁって。
そりゃ、好きなコがいるのかもしれないし?もう彼女がいるのかもしれないけど?
好きなもんは好きだから、仕方がない。
芽生えちゃった想いは、簡単に削除できないんだ。
「じゃあ麻帆も康也に伝えるべきだな!」
「何でそうなんの。まだあたしには早いっつーの!」
「だってアイツも、いつ彼女ができるかわかんねぇぞ?早めにキープしとかないとな!」
……う、確かにそうなんだけど。


