「……結果はわかってたことだけど…好きなんっす。優帆さんだけなんすよ…」
春貴の半端ない想いが胸を締め付ける。
「本当に…ありがとう。あたしを好きになってくれてありがとう」
そんな春貴に対するお姉ちゃんの態度も優しくて温かくて…辛かった。
「……優帆さんの彼氏に負けないくらい好きっすよ」
「うふふ。ありがとう」
「あの…一度だけ、頭撫でてもらっていいっすか?浮気には……ならないっすよね?」
「そうだね。じゃあ一度だけ」
春貴より身長が低いお姉ちゃんは背伸びをして、ツンツンした春貴の頭に手を伸ばした。
「んー、いい子いい子」
「………」
「春ちゃん?」
「………嬉しいっす」
そう言って、初めてお姉ちゃんから目を逸らした春貴。その表情は幸せそうだった。


