あの春貴の行動力は本当に羨ましい。そんな勇気があたしにもあればいいのに。
「ゆ…ゆゆゆゆ優帆さん!」
「あら、春ちゃん!来てたの?」
「ははははひぃ!」
「麻帆と仲良いね〜」
廊下から春貴とお姉ちゃんの会話が聞こえる…が、今の会話を聞くと春貴が可哀想に思えちゃう。
春貴はお姉ちゃんに会うために来てるのにね。
てゆうか、春貴テンパり過ぎじゃん。もう少し落ち着かなきゃ。
「……仲良くないっす」
だけど、春貴にしては珍しく落ち着いた返答をしていた。ドア越しだが伝わる。
「そうなの?あっ、今お菓子買ってきたの!麻帆も入れて一緒に食べ…」
「優帆さん」
何かがおかしい。
春貴の様子がおかしいよ?


