「ったくよぉ、気持ち伝えればいいのに」
「何で、春貴に言われなきゃいけないのっ?」
「だってよぉ…じれったいんだよ!」
はい?
「幼なじみが?親友に?熱視線向けて?俺は優帆さんに悲しい片想いをしてんのによ?」
「……あたしだって片想いだよ」
「チッチッチ!お前と俺じゃレベルが違うな!」
「何のレベル?」
「ハートの重さってやつ?」
・・・・。
「春貴」
「ん?」
「早く勉強した方がいいよ」
「何で?ご褒美があんの?」
「お姉ちゃんが帰ってくるよ」
キラン!と目を光らせた春貴は、今までとは別人のように課題に取り組み始めた。
お姉ちゃんの名前を出しただけでこんなにも変わるなんて…どれだけお姉ちゃんを想ってるの?
まぁ…尊敬はする、かな。


