「鏡餅とは、絶対に同じクラスになりたくないよね…」
亜紀が小さな声でそう言った。
「うん…。それだけは神様にお願いする!!!」
加奈も頷いていた。
私たち3人は、中1のころ同じクラスだった。幸いにも、鏡餅とは同じクラスではなかったのだが、亜紀が小学校のころ仲良しだった子が、鏡餅と同じクラスになったのだ。
「なんて言ったって、いじめの抽選会とかあるんだよね…?」
「そうらしい…。抽選に当たった子は1週間いじめを受け続けるとか…」
亜紀の目はとても怖かった。
いじめの抽選会 とは、鏡餅の下段の4人がダーツを作り、クラス全員の名前を書いたダーツをリーダーであるリオナがする。そして当たったものが次々と鏡餅の思い通りに扱われてしまうのだ。
もはや教師など、なにも止めることはできなかった。