ハハッ…俺、そんなひどい顔してたか?佐原があんな風に言い残して行くくらいだもんな…。 ━七瀬が、サイトウに……。 佐原の言葉が頭を巡る。 巡るたび頭が麻痺して、苦しくなる。 ─なぁ七瀬…、俺がおまえのこと考えてた1年…おまえは別のヤツの事を思っていたのか…? 教室のざわめきが耳に入らなかった。 ぽつん、と、俺だけ現実の世界から切り離されたようだった。 ふとざわめきが大きくなった気がして時計を見ると、もう放課後の時間だった。