『まぁいいや、それよりタク。ナオさぁ髪伸びるの早くない?』 『え?俺の髪?』 『うん、ナオの髪。ついこの間切ったばっかなのにさ、もう伸びてるじゃん。エロい奴は髪伸びるの早いって言うしね』 『ハハッ、確かに俺はエロいけどな』 『否定しろってばぁ』 なんなんだよ。 イチャイチャしやがって。 俺に聞いてきたはずのマナの言葉は、ナオによって拾われてて。 そして二人は楽しそうにまた笑う。 そしたら俺はなんだかムカムカしてきて。 ハァッと深いため息が漏れた。