静かに眠っているお母さん。 幼いあたしはお母さんに近付き、 「お母さん、眠ってるの?」 そう問いかけた。 でも、お母さんは答えてくれない。 それに不安を覚える。 佐々木おばさんはあたしの手を引っ張り、 『お母さんはね、天国に逝ったの! 早く来なさい!』 荒々しく、あたしに言う。 まだ、小さい杏もあたしの腕をギュッと強く掴む。 ああ、分かった。 今日はお母さんの命日だ。 それと、同時にあたしの誕生日。